読んだもの

堕落論 (角川文庫クラシックス)

堕落論 (角川文庫クラシックス)

「ほんとうのことというものは、ほんとうすぎるから、私はきらいだ。」


これも再読。中学生だか高校生の頃に読んだきりでしたが。当時はタウトだの何だのよく分からんと、ただ読んでいた感じでした。今、理解しながら読むと、本当に面白い。それだけでも、年を取った意味があったと思えるか。恋愛論が、非常に刺さります。弱者の道しか選んでこなかった、選べない自分が情けないと思えど、仕方ないと諦めている感もあり。「強者ほど、大いなる悪魔を見、争わざるを得ないものだ。」というところで、和嶋さんを思い出しました。何せ嗚呼、悪魔と接吻!あの方は、孤独と闘おうとするも、孤独に求められ愛された存在なのでしょうか。